USミリタリーが好きで、春夏は一枚仕立てのM43、秋冬は裏地ありのM65を良く着用します。今回は春夏に大活躍する一枚仕立てのM43をご紹介します。コットンヘリンボーンのツイル生地で作られたジャッケットなので、経年によりラフな風合いを持ち、エージングの進んだジーンズや夏のショートパンツと相性が良い一枚です。
古着が好きな方は、US ARMY物の古着が好きな方が多くその中でもM65が有名です。今回紹介するM43は1940年代第二次世界大戦中米軍で支給されたフィールドジャケットになります。HBTとはヘリンボーンツイル(herring bone twill)の略でコットンヘリンボーンのツイル生地で作られたフィールドジャケットなのでこのような呼び方をしています。
M65は裏地があり、専用のインナーもあり、着丈も長めなのでどちらかと言えば秋冬シーズンの着用がメインとなります。M43は一枚仕立てで裏地がなく着丈も短いので春夏での着用でもM65ほど暑くなく、少し厚手のシャツのような感じで春夏シーズンに着る機会が多くなります。
特徴的なフォルムは、大きな胸ポケットが2つで、脇のポケットはありません。生地がコットンヘリンボーンなので、着込んだものは独特の風合いを持っています。軍での着用を考えられた形なので、寒冷地でインナーに着込んだり出来るよう身幅もアームホールもゆったりとしていて、今の洋服の感覚で着ると少しダボっとしたようなスタイリングですが着丈が短く合わせるパンツを選ばないので春夏シーズンの軽いアウターとして大活躍しています。
ヘリンボーン生地のエイジングが独特の風合いを持ち、着用時にシワが良い塩梅で出ますので、私はジーンズに合わせて着る事が多く、濃いめのジーンズより退色が進んだジーンズでラフに合わせる事が多いです。夏場は昼間腰に巻いて、夜少し涼しくなったら着るような形で春夏通して愛用しています。着丈が短いので、袖を捲って、ショートパンツなんかと合わせて着ても楽しめます。
機能優先で作られ、実際に使われて来たものが時を経て機能美となっているアイテムなので、愛着もあり大事にしながらも着用の機会が多いです。別の記事で書いていますが同時期のフランス軍のM47との違いも国民性や服飾文化の違いがあり、実際に手にいれ着比べてみると面白いです。
経年でヘリンボーン生地が独特の退色をして良いあたりが出ます。
- コットン100%(ヘリンボーンツイル)
- ボックスシルエットのA体
- 肩幅、身幅、アームホールは程よいゆとり
- 袖丈や身丈は長くもなく短くもないので合わせやすいシルエット
- M43 HBT Field Jacket: サイズ38
- Denim : Levi’s 502 60’s ウエスト30inch:レングス31inch
- クルーネックTシャツ : Brunello Cucinelli Slim Fit T-Shirt
- 帽子 : COMES AND GOES
- 時計 : Rolex Sub Mariner 1680(1972)
- サングラス : Ray-ban WAYFARER 90’s(BAUSCH+LAMB)
- ベルト : HTC
- New Balance 1700
今回、春夏に着るフィールドジャケットとしてM43を紹介しました。フィールドジャケットとしても良いのですが、少し厚手のシャツの感覚で着ると着こなしの幅が広がります。本物のミリタリーアイテムなので、ハードな着こなしがメインとなりますが、綺麗めなアイテムと合わせて着ても上品にまとまる優れたアウターです。
M65と比べると個体数が少なく、レアとまではいかないのですが、探す時期によって意外と見つからない事もあります。インターネットの古着を扱うお店をチェックして在庫があるようなら実物を見に行き、サイズや状態が良ければ手にいれるといったスタンスで気長に探すとお気に入りの一枚が見つかると思います。
Post78
今回紹介したUS ARMY M43 HBTは、Post78さんで購入しています。
Post78さんは、服好きの店主がこだわった上質で、長く楽しめるアイテムを多数扱っていて私もここで良く買い物をします。また、買い物の際、服好きの店主とファッション談義をするのも楽しみになっています。